行動調査2023年3月22日
『推奨行動』に関する調査を開始

ファンベースカンパニーは、さまざまな業界の企業や団体、地域と伴走する中で、ファンが周囲の人々に商品やサービスなどの価値を伝える『推奨行動』が、中長期的に売上や事業価値を高める「ファンベース」において重要な要素であると考えています。
ファンベースカンパニー内に設立された「ファン総合研究所」では、『推奨』(おすすめ)が起きる際の人々の心理・行動・及び環境要因の解明や、商品カテゴリごとに特性や傾向があるのかを知るために、全国の20歳~69歳の男女に対し、「『推奨行動』に関する調査」を開始いたしました。
本レポートではまず初回として、全体傾向について発表いたします。
今後、さらに詳しく商品カテゴリごとのファンの心理や行動について深掘り、発表していく予定です。
- 調査結果
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1.おすすめを信頼する相手は専門家やインフルエンサーよりも「友人や親しい人・家族」
「おすすめを信頼できる」と思える相手(複数回答)については、「友人や親しい人・家族」という、心を許している身近な人々、あるいは自分と価値観の近い人々からの推奨を信頼する傾向が他の2倍以上と、その差が顕著に現れていた。
一般的に信頼度が高いと思われている、口コミサイトや評価サイト等の「利用経験者」からの推奨や、専門家・インフルエンサーなどの推奨よりも、「友人や親しい人」「家族」からの推奨が圧倒的に高い結果となったことが注目される。
情報や選択肢が過剰に存在する現代において、「価値観の近い友人や家族は信頼される情報源となる」と提唱する「ファンベース」の考えを裏付ける結果となった。
2.「生活に身近で多くの人が好むもの」がおすすめされやすい
直近1年間で「おすすめした」(推奨)経験のある回答者は約6割、「おすすめされた」(被推奨)経験のある回答者は約5割という結果になった。
推奨・被推奨経験のある商品カテゴリの上位5つは、いずれも生活に身近であり、多くの人が好むものであった。キッチン家電を除いては、比較的低価格帯の食品・飲料が占めていた。これらのカテゴリは、日常生活において、相手や状況を限定せずに話題にしやすいため、会話の中で高頻度に推奨が行われているのではないかと推測される。
なお、より嗜好性の高い商品カテゴリや、高価格帯のカテゴリにおいては、頻度は高くはないが強い推奨行動が発生していると考えられる。今後の調査で明らかにしていく。
3.「広告」よりも「公式サイト・店頭」の方が信頼されている
企業からの情報も「おすすめ」の一種であると捉えて見ていくと、「広告」全般よりも「公式サイト・公式SNS・店頭/イベント」といった、企業から直接発信される情報を信頼する傾向が高かった。
なお、広告の中で比較すると、「テレビCM」がよく見られ、信頼されていた。上記2つの調査結果( 「友人や家族」からの推奨を信頼する/企業から直接発信される情報が信頼されている)から、情報取得の導線においては、「友人や家族」から推奨されたあとに、企業公式サイトや店頭等で詳細情報を確認できると、より一層強固な信頼が築かれるものと思われる。
- 調査概要
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- ■調査時期:2022年8月
- ■調査方法:インターネット調査(楽天インサイト)
- ■回答者属性:全国、20歳~69歳、男女
- ■有効回答数:25,482
- ■調査対象カテゴリ数:22カテゴリ(※ブランド名・商品名は聴取なし)
- ・ 住宅メーカー・ブランド
- ・ 自動車メーカー・ブランド(海外)※自家用車
- ・ 自動車メーカー・ブランド(国産)※自家用車
- ・ 家事代行サービス
- ・ インテリア・家具のブランド(海外)
- ・ インテリア・家具のブランド(国内)
- ・ オーガニックコスメのブランド
- ・ オーガニック以外の化粧品ブランド
- ・ TV・オーディオ関連 ※製品やブランド
- ・ キッチン家電 ※製品やブランド
- ・ 美容家電 ※製品やブランド
- ・ パーソナルジム
- ・ エステティックサロン
- ・ ダイエットサプリ/ダイエット食品/
ダイエット飲料 - ・ アウトドア用品
- ・ スポーツ用品
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- ・ ベビーカー以外のベビー用品
- ・ ビール
- ・ ソフトドリンク
- ・ 菓子(コンビニ・スーパーの菓子)
- ・ 菓子(コンビニ・スーパー以外の菓子)